
プレミアムフードとしてネット上で注目を集めている「カナガン」。
最近話題の”グレインフリー”のキャットフードであり、気になっている方も多いのではないでしょうか?
対し、日本でも人気の高い「ロイヤルカナン」。手頃な価格帯と、猫一頭一頭に合わせたラインナップの多さが特徴的であり、使用している方も多いです。
そんなカナガンとロイヤルカナンについて、コスト面や原材料・成分、口コミなど6つのポイントから徹底比較していきます。
どちらのキャットフードが愛猫に適しているのか、使い分けなども解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
カナガンとロイヤルカナンどっちが猫にいい?違いを6つのポイントから徹底比較!
カナガンとロイヤルカナンを①コスパ、②販売会社の安全性、③原材料、④成分・栄養価、⑤対象、⑥口コミの6つのポイントで比較した結果をまとめました。
カナガンもロイヤルカナンもラインナップが複数あるため、今回は最もメジャーであるカナガン【チキン】とロイヤルカナン【フィット】を比較していますので、ご了承ください。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
|
①コスパ | △
1.5kg 4,708円 (1kgあたり3,138円) |
◯
2.0kg 3,910円 (1kgあたり1,955円) |
②販売会社 | ◯
株式会社レティシアン (原産・製造:イギリス) |
△
ロイヤルカナンジャポン合同会社 (原産フランス、製造韓国) |
③主原材料と危険性 | ◯
乾燥チキン35.5%、チキン生肉25%、チキンオイル4.2%、チキングレイビー2.3%、 サーモンオイル1.2% ※危険な原材料なし |
△
肉類(鶏、七面鳥、ダック) ※穀物類や副産物などの使用あり |
④成分 | ◯
タンパク質34%、脂質16.7% 405kcal/100g |
◯
タンパク質30%、脂質13% 384kcal/100g |
⑤対象 | ◯
全猫種・全年齢 |
△
12ヶ月以上の成猫 (適度に運動をする猫専用) |
⑥口コミ | ◯
|
◯
|
6つのポイントについて、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
カナガンとロイヤルカナンの違い①:コスパがいいのは?
カナガンとロイヤルカナンのコスパ面を比較した結果は、以下の通りです。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
|
お試し | 100円(50g) | なし |
価格(税込)と内容量 | 【1.5kg】4,708円
定期コースで最大20%OFF(3,766円) |
【400g】950円
【2.0kg】3,910円 【4.0kg】6,950円 【10.0kg】16,800円 |
1日あたりの値段
※3kgの成猫の給餌量で計算 |
131円 | 87円
(2.0kg購入時で計算) |
ロイヤルカナンが3,910円(2kg)と比較的お手頃な価格で購入できるのに対し、カナガンは4,708円(1.5kg)とややお高め。単純計算でも、カナガンはロイヤルカナンの約1.5倍の値段であり、さすがプレミアムフードなだけあります。
また、カナガンは1袋1.5kgでの購入しかできませんが、ロイヤルカナンは用途に応じて400g/2kg/4kg/10kgの4種類から選んで購入できます。
コスパ的にも、飼い主の管理のしやすさ的にも、ロイヤルカナンの方が優れていると言えるでしょう。
カナガンとロイヤルカナンの違い②:販売会社は大丈夫?
次に、カナガンとロイヤルカナンの販売会社について比較した結果を見ていきましょう。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
|
販売会社 | 株式会社レティシアン | ロイヤルカナンジャポン合同会社 |
原産国 | イギリス | フランス |
生産工場 | 欧州ペットフード工業連合会(FEDIAF)の基準をクリアした工場 | 韓国の工場 |
カナガンは、原産・製造ともにイギリスです。
イギリスはペット大国としても非常に有名であり、犬や猫といったペットを守るための法律が多く存在しています。法律に反した際には、厳しい罰則や高い罰金があるため、ペットフード業界も非常にシビア。
カナガンは、そんなイギリス内で、FEDIAFの厳しい基準をクリアしたトップレベルの工場内で製造されています。製造過程はもちろんですが、製造後の品質管理にも力を入れており、1袋1袋に製造番号を振って管理するという徹底っぷり。
徹底した品質・衛生管理のもと製造されたキャットフードを、株式会社レティシアンが輸入し、国内の飼い主のもとへ届けています。店舗販売はなく通販のみとなりますが、流入経路をシンプルにすることで品質管理の質を上げる目的があるようです。
このように、高水準の製造ラインで作られ、徹底した品質管理をしているため、カナガンは非常に安全性が高いと言えるでしょう。
対し、ロイヤルカナンの原産国はフランス、製造工場は韓国となります。
ロイヤルカナンの製品開発はフランスで行われますが、製造はフランス国内ではなく、世界各国の工場で行われています。特に、日本含むアジア圏は、韓国の工場で製造したものを輸入して販売しているとのこと。つまり、日本で購入するロイヤルカナンは、かなりの確率で韓国製なのです。
韓国の工場は、ガラス張りの廊下があるなど、製造ラインを「包み隠さず」見せられる状態になっているようです。しかし、特に工場の基準に関しては明記されていないため、詳細は不明。過去には、韓国製のキャットフードでリコールがあったこともあり、飼い主は心配が残るかもしれません。
上記を踏まえると、厳しい基準をクリアした工場で製造されているカナガンの方が安全と言えるでしょう。
カナガンとロイヤルカナンの違い③:原材料はどっちがいい?
カナガンとロイヤルカナンの原材料について、詳しく比較してみましょう。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
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主な原材料 | 乾燥チキン35.5%、チキン生肉25%、チキンオイル4.2%、チキングレイビー2.3%、 サーモンオイル1.2%、サツマイモ、ジャガイモ、乾燥卵4%、アルファルファ、クランベリー、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、 カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニス、コロハ、ビタミン類(A、D3、E)、タウリン、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、セレン) | 肉類(鶏、七面鳥、ダック)、米、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、小麦、コーン、動物性油脂、小麦粉、植物性繊維、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、コーングルテン、酵母および酵母エキス、ビートパルプ、加水分解タンパク(鶏、七面鳥、魚)、大豆油、魚油、サイリウム、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールド、アミノ酸類(タウリン)、ミネラル類(Ca、Cl、K、P、Na、Zn、Mn、Fe、Se、Cu、I)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、ビオチン、B2、パントテン酸カルシウム、A、B1、B6、B12、葉酸、D3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
好ましくない原材料 | なし | 米、小麦、コーン、小麦粉、加水分解タンパク質、コーングルテン、ビートパルプ |
人工添加物 | なし | なし |
カナガンの主原材料は、チキンとサーモンであり、全体の約68%を占めています。
主原材料は、イギリス産かつ人間が食べても問題のないヒューマングレードのものを使用しています。そして、放し飼いのチキンだけを使用するというこだわりっぷり。
このように、猫の成長や健康に不可欠である”良質な動物性タンパク質”を惜しみなく使っているのが、カナガンの最大の特徴です。
また、猫は肉食動物であり穀物類を食べません。
カナガンは、猫本来の食生活を非常に大切にしています。そのため、猫の胃腸系に負担を与えかねない穀物類や、発ガン作用のある人工添加物などは一切使用していません。
その代わり、腸内環境を整える作用を持つサツマイモや、リラックス効果のあるハーブ類など、天然由来の食物を使用し、必要な効果をまかなっています。
また、製造後にはフードを解析検査にかけ、検査を通過できなかったものは破棄するなど、品質管理も厳重。検査を通過したフードは、1袋1袋に製造番号が振られ、いつどこ産の原材料を使用したかすぐにわかるようになっています。原材料も品質管理も質が高く、安心して愛猫に与えられる商品と言えるでしょう。
対し、ロイヤルカナンは鶏、七面鳥、ダックが主原材料。
動物性タンパク質のほかに、小麦やコーンといった穀物類が使用されています。穀物類には腹持ちを良くする効果がありますが、肉食動物である猫は穀物の消化が得意ではありません。腸内環境を崩したり、アレルギー反応を起こす可能性があるため、少し危険です。
また、腸内環境の乱れからくる下痢を防止するために「ビートパルプ」が配合されている点も懸念要素のひとつ。ビートパルプは、サトウダイコンから砂糖を抽出した際に生じる副産物であり、猫の体に良いものとは言えません。
下痢にはなりにくいですが、猫の内面的な健康には悪影響になる可能性もあります。
とは言え、原材料の納入時には厳しい分析テストを行い、基準に満たないものは工場内に入れないなど、安全対策もされています。
上記を踏まえると、グレインフリーであったり、ヒューマングレードのものを使用したり、猫に危険のあるものを使用していないカナガンの方が、原材料は安全と言えるでしょう。
カナガンとロイヤルカナンの違い④:成分・栄養価が優れているのは?
カナガンとロイヤルカナンの成分や栄養価について、詳しく見てみましょう。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
|
タンパク質 | 34.0%以上 | 30.0%以上 |
脂質 | 16.7%以上 | 13.0%以上 |
繊維 | 3.25%以下 | 5.3%以下 |
灰分 | 10.7%以下 | 8.4%以下 |
水分 | 8%以下 | 6.5%以下 |
オメガ6脂肪酸 | 2.99% | 3.6% |
オメガ3脂肪酸 | 0.82% | 0.65% |
オメガ6:オメガ3 | 3.7:1 | 5.5:1 |
リン | 1.1% | 1.1% |
マグネシウム | 0.09% | 0.09% |
ナトリウム | 0.8% | 0.5% |
カルシウム | 1.58% | 1.16% |
カリウム | 0.7% | 0.7% |
タウリン | 0.22% | − |
カロリー
(100gあたり) |
405kcal | 384kcal |
カナガンもロイヤルカナンもタンパク質が30%以上であり、高タンパク質なフードです。
タンパク質は、猫の成長や健康に不可欠な栄養素であるため、双方とも猫に適したフードと言えます。
また、猫は循環器系の病気になりやすいため、血液をサラサラにする作用を持つ「オメガ3脂肪酸」の配合も重要。カナガンもロイヤルカナンも、猫に必要なオメガ3脂肪酸の配合量を満たしています。
オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸のバランスが「3:1〜10:1」の範囲内であるため、毛艶が良くなったり、皮膚炎が改善したりすることにも役立つでしょう。
カナガンもロイヤルカナンも、猫に必要な栄養価を満たしたキャットフードであり、猫の体調改善に期待できそうです。
カナガンとロイヤルカナンの違い⑤:対象猫種・年齢は?
カナガンとロイヤルカナンの対象は、以下の通り。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
|
対象 | 全猫種・全年齢
(推奨:生後2ヶ月〜) |
生後12ヶ月以上
適度に運動をする猫専用 |
カナガンは、全猫種・全年齢対象のキャットフードです。
生後2ヶ月の子猫から7歳以上のシニア猫まで、すべての猫が食べることができます。
猫の体重や年齢により1日の給餌量が異なりますが、量を調整することでどんな猫でも食べられるため、多頭飼いの場合などにおすすめ。
ただし、あくまで健康な猫向けのキャットフードであり、療養食ではないため注意は必要です。
対し、ロイヤルカナン(フィット)は、生後12ヶ月以上の成猫かつ、適度に運動をする猫専用です。ロイヤルカナンは猫種や年齢、猫の状態などのライフステージに合わせて豊富に商品展開しています。愛猫の状態にベストなキャットフードを選ぶことができますが、ラインナップが多いため悩んでしまう方も少なくありません。
健康で元気な猫にはカナガン、持病があったり去勢・避妊していたり特別なケアが必要な猫にはロイヤルカナンがおすすめです。
カナガンとロイヤルカナンの違い⑥:食いつきなどの評判がいいのは?
最後に、カナガンとロイヤルカナンの食いつきなどの評判について比較してみましょう。
カナガン
(チキン) |
ロイヤルカナン
(フィット) |
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粒の大きさ | 直径8mm〜10mmのコイン型 | 直径8mm〜10mmのドーナツ型 |
評判の良さ | ◯ | ◯ |
良い口コミ |
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悪い口コミ |
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カナガンもロイヤルカナンも、フードの大きさは8mm〜10mmと差はありません。しかし、コイン型とドーナツ型と形に違いがあるため、噛みごたえや噛み砕きやすさに違いはあるかもしれません。
カナガンもロイヤルカナンも「食いつきが良い」という口コミが最多であり、次いで「毛艶や体調が良くなる」、「便質が良くなる」という口コミが多いです。カナガンには「原材料が安心できる」という口コミも多く、添加物や穀物類を一切使用していないという点が高く評価されているようでした。
また、悪い口コミに関しては「食べない」「下痢になる」という共通点もあります。
食べない点に関しては、猫の好き嫌いによるところがあるため、ある程度は致し方ないでしょう。下痢になる点に関しても、急なフードの移行が原因と考えられます。
特に、カナガンは便を固める作用があるビートパルプが使用されていないため、フード移行時に下痢や軟便になることが多いようです。しかし、2週間〜3週間程度で落ち着き、その後便質は改善していくことがほとんどであるため、心配はいりません。
悪い口コミの内容で大きく別れたのは、以下の通り。
【カナガン】値段が高い
【ロイヤルカナン】発がん物質を使用している、アレルギーになった |
ロイヤルカナンは、小麦やトウモロコシなど、アレルギーになる可能性が高い原材料を使用しています。そのため、ロイヤルカナンを食べてアレルギーが出てしまったという口コミも複数見受けられました。また、ビートパルプという副産物を使用しているため、発がんリスクがゼロではないという点も、懸念している声が多くありました。
対し、カナガンはコスパの悪さに関する悪い口コミが多数。グレインフリーかつヒューマングレードであり、上質な原材料を使用しているため、ほかのキャットフードよりも原価が高いのが原因です。「猫の体に良いのはわかるけど、そう簡単に買えない…」という飼い主も多いようです。
カナガンとロイヤルカナンどっちが猫にオススメ?【まとめ】
カナガンとロイヤルカナンは、どちらも利用者が多いキャットフードです。
しかし、値段や原材料などには大きな違いがあり、うまく使い分ける必要もあります。
カナガン | ロイヤルカナン | |
良い点 |
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|
悪い点 |
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おすすめの猫 | 急成長期の子猫、健康で元気な猫 | 持病があるなど、特別なケアが必要な猫 |
上記を参考に、愛猫の状態にあったキャットフードを選びましょう。
上質な動物性タンパク質をふんだんに使っているキャットフードはなかなかないため、カナガンキャットフードは非常におすすめと言えるでしょう。カナガンの詳細を知りたい方は、ぜひ以下のリンクからチェックしてみてください。