
世界39ヵ国の愛猫家から人気のキャットフード「カナガン」。
カナガンは、猫の健康を第一に考え、”猫本来の食生活”にフォーカスを当てて作られたキャットフードです。そのため、穀物類や人工添加物は一切使用せず、人間が食べても問題のないヒューマングレードの原材料のみを使用するなど、こだわりがたっぷり詰まっているとのこと。
この記事では、そんなカナガンについて、成分表から猫への安全性を徹底的に分析していきます。猫の体に良くない成分が入っていないのかも調査しましたので、ぜひ最後までお読みください。
カナガン 成分表 猫【目次】
カナガンの成分表から猫への安全性を徹底分析!
さっそくですが、カナガンの成分表をもとに、猫にとって安全なのか、危険性はないのか確認していきましょう。
カナガンの成分表は以下の通り。(引用元:カナガン公式サイト、AAFCO)
成分 | チキン
|
サーモン
|
AAFCO最低値(子猫/成猫) |
タンパク質 | 34%以上 | 34%以上 | 30% / 26% |
脂質 | 16.7%以上 | 14.8%以上 | 9% / 9% |
粗繊維 | 3.25%以下 | 3.25%以下 | − |
灰分 | 10.7%以下 | 10.2%以下 | − |
水分 | 8%以下 | 8%以下 | − |
オメガ6脂肪酸 | 2.99% | 0.8% | − |
オメガ3脂肪酸 | 0.82% | 3.1% | − |
カルシウム | 1.58% | 1.4% | 1% / 0.6% |
リン | 1.1% | 1% | 0.8% / 0.5% |
エネルギー
(100gあたり) |
405kcal | 398kcal | − |
カナガンキャットフードの成分表を見ると、日本のペットフード業界が採用している「AFFCO」の栄養基準をすべて満たしているとは言えません。
と言うのも、カナガンの公式サイトに載っている情報からは、AAFCOのガイドラインで提示されているすべての成分を確認できないため。
公式サイトで掲載されている成分に関しては、基準を満たしていることが確認できますが、ほかの成分の詳細は不明です。
AAFCOの栄養基準に基づく成分分析一覧表の詳細は、こちらをご確認ください。
AAFCOとは
「そもそも日本のペットフード公正取引協議会の規約で採用されている”AAFCO”って、何なの?」という方も多いのではないでしょうか?
ここでは、AFFCOについて詳しく解説していきます。
「AAFCO」とは、米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officia)の略称であり、アメリカで動物の飼料やペットフードの栄養基準を策定している非営利の民間団体です。AAFCOでは、ペットフード含む飼料の栄養基準、ラベル表示などに関するガイドラインを設定しています。
日本のペットフードはAFFCOの基準を採用しているため、AFFCOの基準を満たしているかどうかが重要と考えられています。
しかし、AAFCOの栄養基準は、あくまで成分の割合に関する基準に過ぎません。
粗悪な原材料が使われていたり、人工添加物が使用されたりしていても、成分の割合さえクリアしていれば「AAFCOの基準を満たしている」ということになるのです。
AAFCOの基準を満たしているから、安心・安全なキャットフードというわけではないため、注意しましょう。
FEDIAFとは
アメリカのペットフードの基準が「AFFCO」であるのに対し、ヨーロッパでは「FEDIAF」の基準が重要とされています。
FEDIAFとは、ヨーロッパの18ヵ国のペットフード協会や団体などによって構成されている欧州を代表するペットフード業界団体です。
AFFCO同様、ペットフードの成分に関する栄養基準を定めているだけでなく、ペットフードの製造に関するガイドラインを作成したり、HACCPという衛生管理システムを導入している工場に対して「工場認定」を行ったりしています。
HACCPとは、食品事業者が食中毒や異物混入などを防ぐために、製造環境を管理することで衛生面や安全性を守るシステムのこと。
つまり、FEDIAFでは、ペットフードの成分だけでなく、品質・衛生管理や原材料に関する規制もしているのです。
原材料に関しては「人間の消費用に適した屠殺動物から得たもののみとし、”食用に適する”肉・臓物向けの検疫手続きを経たものでなければならない」としており、上質な原材料でなければ基準を満たすことはできません。
(引用:「FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)の新しい製造基準」)
また、AFFCOの基準が1993年に公表されたのに対し、FEDIAFの基準が公表されたのは2008年。新しい情報であることに加え、FEDIAFはアップデートの頻度も高く、最新の基準は2019年に更新されたものとなります。(2019年に公表された基準はこちら)
カナガンキャットフードの成分表は、FEDIAFの栄養基準を満たしているだけでなく、FEDIAFの認定を受けた工場で製造されています。
栄養成分はもちろんのこと、原材料の質の高さや衛生面の管理も徹底されているため、安心・安全のフードと言えるでしょう。
猫の体に良くない成分が入っていないか確認してみました!
ここからは、猫の体に良くない成分が入っていないか、カナガンの原材料から徹底調査した結果をお伝えします。
カナガンキャットフード
チキン |
カナガンキャットフード
サーモン |
|
原材料 | 乾燥チキン35.5%、チキン生肉25%、チキンオイル4.2%、チキングレイビー2.3%、 サーモンオイル1.2%
サツマイモ、ジャガイモ、乾燥卵4%、アルファルファ、クランベリー、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、 カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニス、コロハ、ビタミン類(A、D3、E)、タウリン、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、セレン) |
生サーモン31.5%、乾燥サーモン15%、乾燥ニシン15%、乾燥白身魚14%、サーモンオイル5%、生マス2.5%
サツマイモ、ジャガイモ、ジャガイモタンパク、サーモンスープ2%、 アルファルファ、クランベリー、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、 カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニス、コロハ、アミノ酸類(メチオニン、リシン)、タウリン、ビタミン類(A、D3、E)、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素) |
肉副産物など | 不使用 | 不使用 |
穀物類 | 不使用 | 不使用 |
香料・着色料 | 不使用 | 不使用 |
炭水化物 | 少量のみ | 少量のみ |
低品質な動物性油脂 | 不使用 | 不使用 |
結論から言うと、カナガンのキャットフードには猫の体に良くない成分は入っていませんでした!
ひとつずつ詳細を見てみましょう。
肉副産物・家禽ミール・ミートミール:不使用
猫の体に良くない成分として「肉副産物・家禽ミール・ミートミール」が挙げられます。
肉副産物 | 哺乳動物の毛やツノ・歯・蹄・肉をのぞいた部分
(内臓や骨を含む) |
家禽ミール | 鳥類の清潔な肉と皮をレンダリング※した乾燥肉
(羽毛・頭・足・内臓は含まないが、骨は含まれることもあり) ※レンダリング:脂肪を溶かして油脂を抽出すること |
ミートミール | 種類が限定されていない哺乳動物の乾燥肉
(血液・毛・蹄・ツノ・皮・糞尿・胃・胃の内容物は除く) |
肉副産物や家禽ミール・ミートミールは、AAFCOの定義では問題のない原材料とされています。
しかし、動物の種類や状態については定義されていません。つまり、病気で亡くなった動物や腐敗動物を原材料として使用していても問題にならないのです。
粗悪なものが含まれている可能性がゼロとは言えないため、注意が必要な成分と言えるでしょう。
なお、カナガンはこれらの成分を一切使用していないため、安全です。
主原料が米・麦・トウモロコシなどの穀物:不使用
米や麦・トウモロコシなどの穀物類も、猫の体には良くない成分です。
と言うのも、猫は完全肉食動物であり、穀物類の消化を得意としないため。
穀物類が入っているキャットフードが悪いという訳ではありませんが、穀物類を多く含む
キャットフードは、猫の消化器官に負担になったり、アレルギーを引き起こしたりする可能性があります。
40%以上の炭水化物は、猫の消化機能の低下や高血糖を引き起こすとの報告も。
下痢や嘔吐、糖尿病などの不調に繋がりかねませんので、穀物類は極力避けるべきです。
カナガンは、穀物類を一切使用しない「グレインフリー」のキャットフードです。
60%以上が肉や魚などの動物性タンパクであり、肉食動物である猫にぴったりのキャットフードと言えるでしょう。
香料・着色料:不使用
猫の体に悪い成分には、香料や着色料といったものもあります。
猫は、味を感じ取る器官である”味蕾”が、人間の1/5しかありません。
そのため、猫の「食べる」という行動は、匂いや見た目によって誘発されます。
特に、強く食欲を掻き立てるのが「匂い」になりますが、食いつきを良くするために人工香料を使用しているキャットフードも少なくありません。また、見た目を良くするために着色料を使用しているキャットフードも多いです。
しかし、人工香料や着色料は、注意欠陥や多動性障害を引き起こすという報告もあり、望ましくありません。食いつきは良くなるかもしれませんが、猫の体には悪い成分なので避けるべきでしょう。
また、現在日本のキャットフードで使用されている着色料のなかには、海外では禁止されているものもあるので、注意が必要です。
着色料 | リスク |
赤色3号 | アメリカ・ドイツ・ポーランド:食品への使用を禁止 |
赤色40号 | イギリス:注意欠陥・多動性障害に関連するとして規制 |
赤色106号 | 食品添加物としては日本でのみ認可 |
赤色120号 | イギリス:注意欠陥・多動性障害に関連するとして規制
アメリカ・カナダ・ベルギー:食品への使用を禁止 |
青色1号 | フランス・ドイツ・スウェーデン・ベルギー・オーストリア:使用を禁止 |
カナガンのキャットフードは、香料も着色料も一切使用していません。
香料の使用を疑うほどの強い匂いがあるフードですが、肉や魚をたっぷり使用しているからこその匂いの強さのようです。
カナガンの公式サイトでも、以下のように公言されているため、安心できますね。
【質問】フードの香りが強いように感じますが、香料を使用していますか?
【答え】『カナガン』の香りは素材そのものの自然な香りであり、人工の香料は一切使用していません。高タンパク質であるため、お肉やお魚の香りがオーナー様にとって強く感じられるかもしれませんが、これはネコちゃんが大好きな香りなのです。 |
セルロース=食物繊維(炭水化物):少量のみ
過剰に摂取することで猫の体に良くない成分として、セルロースが挙げられます。
セルロースは多くの植物に含まれている成分であり、キャットフードの原材料となる野菜にも含まれていることが多いです。セルロースは水溶性の食物繊維であり、毛玉ケアの効果にも期待できるものです。
猫の体に良くないから一切摂取してはいけないということはありませんが、過剰に摂取しすぎると便秘になったり、腸を傷つけたりする危険性も。
内臓系の負担になる可能性があるため、過剰摂取には注意が必要です。
カナガンのキャットフードにも、サツマイモやジャガイモといったセルロースを含む食材も配合されてはいます。しかし、過剰摂取となるほどの含有量ではないため、心配はいらないでしょう。
低品質な動物性油脂:不使用
低品質な動物性油脂も、猫の体には良くない成分です。
キャットフードを成形するために、油脂は不可欠な成分。
エゴマやキャノーラなどの植物性油脂よりも、動物性油脂の方が猫には好まれると言われています。
動物性油脂自体に問題はありませんが、腐敗している動物や骨や肉・内臓・糞便なども含めて抽出しているような低品質な動物性油脂を使用しているキャットフードがあるのも確か。
なかには、病気で亡くなった動物を使用しているというケースもあるようです。
カナガンのキャットフードでは、動物性油脂として「チキンオイル」や「サーモンオイル」を使用しています。どういった動物の油脂なのかが明確に表記されていますし、放し飼いされている新鮮なチキンのみを使用するなど、品質も申し分ありません。
低品質な動物性油脂を使用していないため、カナガンは安心して猫に与えられるでしょう。
カナガンの成分表から猫への影響【まとめ】
カナガンの成分表から、猫への安全性や危険性はないのかを徹底調査しました。結論から言うと、本調査では「カナガンは成分も原材料も安心・安全のキャットフード」ということが明らかになりました。
猫の体に適した栄養基準を守っているのはもちろんですが、衛生管理や品質管理の厳しい基準があるFEDIAFの認定を受けている点も好印象です。人間が食べても問題のないヒューマングレードの原材料のみを使用し、なおかつ猫の体に悪いとされている成分を一切使用していないため、安心して愛猫に与えられるフードと言えます。
カナガンキャットフードが気になる方や購入したいという方は、公式サイトからチェックしてみてください。